前回の説明は、「トークン」を水とタンクの関係で考えてみました。そして、タンクがいっぱいになったら、どうなるんだろうまで来ました。では、その先を一緒に考えてみましょう。


一応、初めてこの記事を見た方のために、前回の水とタンクの例の記事を張っておきます。

溢れた水は何か

トークンの仕組みをよく考える

前回の最後の問いはこうでした。

じゃあ、この溢れた水は何か?
今入れた水?
それとも前に入れた水?
タンクに入れているんだから、中で混ざっちゃってる水?

ここで、思い出してほしいのは、第1回の

「AIは数字の一連の処理や手順しか計算できないので、文章を「トークンID」という数字の列に変換しないと処理できないんです」

だから、人間の感覚だと、タンクに入る水は混ざるというイメージです。

でも、AIは実はちゃんとその順番を覚えているのです。

なぜそれができるか。

「数字の一連の処理や手順しか計算できない」ということが、逆に有利に働いているのです。

つまり、イメージで言うとこうなります。
タンクの水は古い順番から層状になっているのです。

タンクの水の層をよく考える

タンクの層には盲点がある

しかも、これが盲点になるので、絶対覚えてください。

「AIが自分で返した回答も、数字化してあなたが水を入れたようにタンクにためる」

つまり、AIは全てそのタンクの中で完結しているのです。

例で言うと以下のようになります。

5リットルのタンクを準備しました。

あなたは、そこに500mlの水を入れました。
そうしたら、たまたまAIは500mlの回答を返しました。
この1回のラリーで1リットルです。

しかも、これが層になっています。
タンクの一番下にあなたの500ml。その上にAIの500ml

また、同じことをしました。条件は一緒。
そうすると5リットルのタンクは、たった5回のラリーで満杯に。


そうすると、人間はこう思います。
「なんで、2.5リットルしか入れてないのに満杯?」

まずここまでを整理すると、こんなイメージ。
タンクの下から、1回目のあなたの500ml。その上にAIの500ml。さらにその上にあなたの2回目の500ml。その上にAIの500ml・・・そして、AIが5回目で返した500mlで縁ギリギリ。

AIの仕組みによる落とし穴

さらに、ここでAI利用で注意すべき点が出てきます

実際は満杯のはずなのに、また水を入れることができます。
本来は満杯ならば、溢れるはずですよね。
でも溢れずにまた入れることができる。
おかしいですよね。

絶対に溢れるはず。
ここで、勘がいい人は気がつくと思います。

AIは入れた順番を管理しているので、あなたが新しく入れた量の分だけ、いちばん古い水を捨てる。そして自分が返した回答の量の分も、同じように古い水から捨てる。

要は満杯状態をキープしながら、古いものを捨てていく仕組みなっているのです。

最後に「初心者向けとしてのまとめ」としては

「トークン」とは。「AIの脳が人間の文字を直接扱えないから数字に置き換えている」のだけれども、その副次的効果として、ちゃんとその順番を覚えることができ、そして古いもの(用済みとAIが考えている)ものから捨てる。

実はもっと深いのですが、これで十分。
実用に耐えるレベルです。それ以上は本当にAIの技術者レベルの話なので。

でも、疑問がわきませんか?

タンクって誰が管理しているの?
・そして、タンクの水はどこから捨てるの?

これは、タンクの管理方法とその仕組みにあるのです。

このタンクの管理と仕組みの話は、また次の記事に。
この「トークン」とタンクは密接に絡んできます。
そして、その関係性において、AIの選び方や、課金すべきかのキーワードになります。

今回はちょっと長くなってしまいましたが、このくらいで。

また、次の記事でお目にかかりましょう。